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ゾンビの町

「ねぇ・・・まさかとは思うんだけどさ、もう皆ゾンビになってるんじゃない?」

 その地域から人間が居なくなってから6年の歳月が流れている町に私たちは来ていた。

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6年前

「おおーーーおおお」

 町にゾンビが出現してから世界は大崩壊へと向かっていった。 ゾンビにかまれた人間はゾンビへと感染していく。 そしてゾンビになった人間は、もう人間に戻ることは出来ず永遠に血肉を求め彷徨うハズだった

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途方にくれるゾンビを尻目にゾンビとしての役割を放棄したゾンビなどゾンビ達はいろんなのがいた。街に明かりが点ってはいるがウキウキしているのは何故かゾンビだった。

「えっと…」

 しかもゾンビたちは清潔に気を使っていた。自分の血や体液で大事な物を汚してしまうのを恐れていた。

「病院が機能してる…」

 ゾンビも集団になれば色々と問題が起きる。 例えば喧嘩を始めれば、死ぬことはないのでどちらかがバラバラになるまでやりだしてしまうのだ。 そしてケンカも暇つぶしの一つなので暴れるのを楽しみにする奴もいた。 そう言った問題が出てきたため、やはり集団をまとめる存在が必要だという考えが出てきた

そして整形技術で自分達の醜い姿を美しい姿にすることが出来るということで、皮膚を人工皮膚に総とっかえした 整形ゾンビが流行っていた。 まさにゾンビたちは夢と浪漫で生きている そしてそれに全力を注げる存在であった

ドラグニティ渓谷まで行く道の路地裏

「口に貼るときは髪につかないように…」

 そういって男ゾンビが女子中学生ゾンビを襲っている

「よし。ガムテープは髪につくと剥がすとき痛いからな」

 なんかそういうの気にするべきなのか気になる

「あの人、なにやってるの?」

 私は思ったことをそのまま声に出す

「んで手は背中側に回して結束バンドで固定…」

「ん〜誘拐? ゾンビがゾンビを…」

 そんな間にも誘拐は続く

「あれは?」

「リクライニングチェアかな?」

「いやいや見れば分かるよ…なんであんなのに固定してるの?」

「ふかふかでゆったりできるから…とか?」

 その言葉になんか笑いが込み上げてくる。 なんだ…ゾンビの世界って実在するとこんな世界なのか…

「じゃなくて!!」

「!」

「し、静かに!」

 私の声に驚き奈緒ちゃんが口止めしてくる

「とりあえず…助ける?」

 そう気まずそうに聞く奈緒ちゃんに私も迷った

「……私をどうしたいのよ」

 女子中学生ゾンビが叫ぶ その声を聴覚を強化して聞く私たち

「どうしよう あんまりこの先は考えてなくて…」

 バカだ、バカがいる

「え?」

「困った…」

 女子中学生ゾンビも反応に困っている

「さっきまで手際よかったじゃない」

「あれはすごい特訓したから」

 どんな特訓をしたのだろう…

「縄の跡が残らないような縛り方とか調べたり…」

 そう言って腕の縄を切る

「ほら!」

「まぁたしかに跡はついてないわね」

「まずは1日かけて親睦を深めないと…」

「バカなの?」

「親睦深めるとか言ってるし…誘拐犯なら力づくでするもんじゃないの…?」

 そう私は呟いてしまう

「… まぁ、ゾンビにもいろいろあるでしょ…分からないけど」

 奈緒ちゃんも困っている

「熱く語ってたら喉乾いちゃったじゃない」

「水持ってこようか?」

「うん。カバンの中にあるから」

 どうやらゾンビでも喉が乾くようだ

「あ、でもカバン勝手に見られたら女の人って怒るよな…」

「「「今さらそんなこと気に(するですか…)してどうすんのよ!」 」」

 私、奈緒ちゃん、女子中学生ゾンビの気持ちが一つになった

「はい」

 そう言って男ゾンビが水筒を渡す

「……よかった。半分くらいは残ってるわね」

 そう言って飲もうとした彼女?から水筒を取り返す彼

「あ、僕が飲ませるよ」

「いいわよ別に」

 気にせず飲もうとする彼女

「ま、待って。飲ませたいんだ」

「知らないわよそんなこと」

「じゃ、じゃあもう一回縄で縛るからちょっと待ってて」

「わかった! わかったから!」

「なんかさ〜誘拐ってイメージと違うね」

 そう言う奈緒ちゃんに私も…と頷いた

その後いろいろあり 私たちはゾンビが必ずしも悪い存在だとは思えなくなった。