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わが青春の学生合唱

相変わらず時間は無いが、ここ数日、家にいる時間はせっせとCDをUSBフラッシュメモリーに保存する作業を繰り返した。

保存の対象となるCDは合唱だ。特に学生団体が自主制作したものは再プレスすることは無い。今自分の手元にあるCDがもし聴けなくなれば、もう手には入らない。それが、そこはかとなく不安だった。

昨年買ったCDラジオで、USBフラッシュメモリーへの保存ができるので、一度やってみたかった。

デジタルデータの書き写しだから、理論上は音質の劣化は無いはず。まあ、全く同じものが複製できるわけではないだろうが、自分にできる保存方法としてはこれ以上のものはない。

今回保存したCDは、90年代前半の学生合唱のライブ盤。大阪まで聴きに行った公演もある。

ざっと25年前の演奏なのだ。そのCDが今も聴けるということは、CDというメディアの優秀さを物語る。やはりCDの安定性は素晴らしい。

CDは、ケースに入れて仕舞い、直射日光や外気に当たるようなところに置かなければ、何十年も持つ。割れたり反ったり引っ掻いたりしたければ。とはいっても、やはり、替えがないのは怖いのだ。

わが青春の学生合唱、その演奏に、保存の最中できる限り聴き入った。

この演奏会に行ったのが、昨日のことのようだ。あの感動ははっきり覚えている。

あの当時、俺も、学生合唱も熱かった…。

関西学院グリーの多田武彦作品、慶應ワグネルのドイツ語作品、同志社グリーの英語編曲もの、早稲田大学グリーの荻久保和明作品…みな強烈に個性があり、若き血潮が火花を散らした。

一度はガクンと部員を減らした関西学院グリークラブも再び隆盛を迎えている。

あの当時には戻れないとしても、また違う太陽が昇る。

敬愛した指揮者、福永陽一郎氏、北村協一氏、畑中良輔氏たちが鬼籍に入られたが、その薫陶を受けた広瀬康夫氏、伊東恵司氏らが、新世代の合唱を牽引している。

学生団体の自主制作盤が一通り終われば、次は東芝とビクターの邦人合唱曲シリーズを、めぼしいものだけでも保存したい。

特に東芝はシリーズすべてが廃盤。世界に冠たる合唱芸術の記録が失われているのだ。嘆かわしい。

USBフラッシュメモリーには、合唱音楽だけでなく、朝比奈、ヴァント、室内楽、佐村河内などもまとめたい。そういえば佐村河内作品もも廃盤だ。

USBが何本かになったら、プレーヤーを持って旅行に行きたい。

CDやUSBの寿命もさることながら、それらの再生機器はいつまであるものだろうか。MDみたいなことにならないとも限らない。